校長ブログ

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  • 「麹町学園 2016体育祭」

    6月20日(月)、本学園の体育祭を、梅雨の晴れ間のとどろきアリーナ(川崎)で開催しました。

    中学1年生にとっては麹町学園入学後初めての、そして高校3年生にとっては学園生活最後の大きな行事です。

    思春期の女子にとって、「友だちと何かを成し遂げる」という経験は、成長過程において、とても大事なことといえます。それは、「仲間」という存在が彼女たちの心の安定を生み、次のステップを刻むことにつながっていくからです。

    体育祭当日は、生徒もそして我々教員も力の限り正々堂々と戦います。体育祭は、しなやかにたくましく舞い、競う生徒たちが主役であることはいうまでもありませんが、生徒たちから好評のプログラムとして「教職員リレー」もあります。もちろん私もそれに参加し、100mを疾走。生徒たちにたくさんの声援をもらいました。(おかげで身体が痛いです)

    そして、何より体育祭の見せ場は、高校3年生全員による踊り『こきりこ』です。これは麴町学園の体育祭伝統の演目で、学園生活6年間の集大成としての誇りをかけ、この踊りに臨むのです。一糸乱れぬ格調の高い踊りは後輩たちを魅了し、「私たちもいつかこんな風になりたい」と刺激を与え、“麹町スピリット”は受け継がれていくのです。

    学園では体育祭が終わってホッとする間もなく、期末試験前を迎えます。生徒たちは「体育祭でやり切った」という自信を得て、つぎに控えるハードルに向けて気持ちを切り替え、モチベーションを保ちながら試験に臨みます。そして、高校3年生は、『こきりこ』を披露した達成感を胸に、ここから受験に向けてエンジンを全開にしていくことでしょう。

    にぎやかな練習が続いた学園は、しばしピリッとした空気に包まれます。

  • 「麹町学園の次なるステージ~本学園英語科特別顧問・安河内哲也氏のメソッドによる『最新英語教育』が今年4月よりスタート!!そして、麹町学園高等学校は東洋大学と学校間教育連携の協定を結びました。」

    私が女子教育に携わってきた40年のキャリアの中で大切にしてきたものが3つあります。

    1つ目は、「伝統」。これは、永い時間の中で単に作られるというものではなく、創立者の「建学の精神」を教職員はもちろん、生徒が連綿と受け継ぎ実践することで、卒業生をも含めた横と縦のつながりによって醸成されるものです。麹町学園の「伝統」が培ってきたものは、人間らしい「温もり」です。

    2つ目は「同窓会」が紡ぐスピリット。これは少々説明が要りますが、私が初担任を務めた生徒たちは現在50代となりましたが、彼女たちの同窓会は毎年行われ、現在も続いています。生徒時代のたった数年の関わり合いが、その後何十年もの「つながり」となっているのです。

    そして、彼女たちと過ごすひと時は懐かしくも楽しいものなのですが、それだけではありません。同窓会に集う女性は、かつての生徒であったわけですから、時にはかなり「耳の痛い」話も飛び出します。「今の生徒たちは……!」という激や、「向上心が足りない」、「覇気がない」など様々な想いの込もった苦言ですが、それらは耳を傾けざるを得ないエールでもあります。

    つまり、学校というものは常に「活気」に満ちた場でないとダメなのです。なまじ伝統のある学校は、ともすれば惰性に陥りやすい傾向を持っています。それを案じて諫めてくれるのが卒業生であり、同窓会がなせる妙行なのです。

    3つ目は、「生きる力」です。私は昭和50年に教師となり、振り返ってみますと、女子教育の在り方も変わりました。そして、最高学府として大学に求められる教育力も大きく変わりました。現在では日本のみならず、世界中が急激な変革のウェーブの中にあり、教育の果たすべき使命は「変化に対応して生きる力をしっかりとその身につけさせること」であると私は考えます。

    そうした信念ともいえる思いを持って、麹町学園では全国に先駆けての教育改革を進めて参りました。そして次代を見据えた英語教育の再構築を進めていた折に、文部科学省「英語教育の在り方に関する有識者会議」の委員である安河内哲也氏と出会いました。

    本学園の英語科の熱意に賛同いただき、麹町学園英語科特別顧問としてお力添えをいただくことになりました。そして氏の監修によって、「使える英語」を習得するための「朝の音声活動」、「4技能バランス型の評価体系=KEPT※」などの画期的な取り組みを、今年の4月より中学1年生から高校3年生までの全学年でスタートしました。

    (※KEPT:Kojimachi English Proficiency Test)

    多様化とグローバル化するこれからの社会を考えますと、生徒一人ひとりの進路の保証は私学の使命であることは論をまちません。そこで私は7年間の高大教育連携の必要性を痛感し、本学園がめざす教育のさらなる発展を期して、その実現に努めて参りました。

    本学園の教育改革に対して、真摯に耳を傾けてくださり、その願いに応えてくださったのが、東洋大学【スーパーグローバル大学(タイプBグローバル牽引型)】でした。そして、このたび麹町学園高等学校と東洋大学との「学校間教育連携」の協定を結びました。

    麹町学園の教育は、みらいを見据えて着実に次なるステージに向けた歩みを進めて参ります。

    > 東洋大学グローバルコース

  • 「具体的な目標を持つことが、確実な一歩へとつながる」

    どんな日常の些細なことでも、具体的目標を持つかどうかでその成果は変わってきます。例えば、バスケットボールをやっている人が、「シュートが上手くなりたい」という大雑把な目標を持っていても、それでは「何をもって上手くなった」といえるのかが漠然としてしまいます。例えば、「フリースローが10本中8本は入るようになりたい」と、数値的な目標を持てば、それが達成されるまで練習し、やがてはその成果を得る日が必ず来ます。

    プロやアマを問わず、運動選手は具体的なスコア(数字)を記録し、その達成に向かって練習します。具体的な目標、数値的な目標がなければ、練習の成果である「目標達成の瞬間」がどこにあるのか分からないままとなるからです。

    英語の勉強を例にとれば、「英語が上手くなりたい」といった漠然としたものは「願望」ではあっても、方向を持った「目標」、ターゲットとはなり得ません。その願望に行き着くためには、具体的な目標がなければなりません。例えば、「今から三ヶ月で、英単語を1,000語覚える」といったように、まず当面の数値化された目標を立てなければ、目標に対する達成度が分かりません。自分が、今どれくらいの位置にいるのか、計りようがありません。

    “Milestone(マイルストーン)”という言葉があります。もともとは、1マイル(約1.6km)ごとに道路に設置される標識のことですが、スケジュールの重要な節目を表す言葉でもあります。例えば登山の時、登頂のためのスケジュールを立て、「いついつまでにはここまで」と細かなキャンプの予定を立てていきます。それが、目標達成のための重要なマイルストーンとなるのです。

    英語やスポーツ、趣味、何でもいいのですが、ただ漠然とやるのでは「達成感という面白さ、楽しさ」を感じることはできません。まずは、当面の目標を、数値で立ててみましょう。そこまでたどり着けば、今度は次の目標。マイルストーンを辿って行けば、いつかは最終的な目標に到達できます。

    ただし、途中のマイルストーンで満足してはいけません。前回と同じことを言いますが、次のマイルストーンを目指して前に進む「継続」が大切なのです。

  • 「中学1年生宿泊オリエンテーション」

    中学1年生が入学して1ヶ月が経ちました。その期間で私が感じたことを書いていこうと思います。

    入学式で、「麹町学園の生徒として守ってほしい大切なこと」を新入生に伝えました。それは次の4つです。

    (1)明るく元気に挨拶する

    (2)人の話を聴く

    (3)コツコツと一生懸命取り組む

    (4)時間を守る

    入学後の新入生の様子を見ますと、登校時の挨拶は元気にできています。これは嬉しい習慣です。

    また、授業時はもちろん、今年度からスタートした「朝の英語音声活動」、「アクティブイングリッシュ」では、ICTを使って、プロジェクターから流れるネイティブの発音を聞いて、生徒たちが溌剌とした声でリピートします。どのクラスの生徒も楽しみながら、一生懸命に取り組んでいます。私が中学のころには考えられないような学習環境で、英語4技能の向上を図る取り組みを見ていて、頼もしささえ覚えます。(1)、そして(2)(3)についてもともにGoodです。(4)についても、目をキラキラと輝かせ、背筋がピンと伸びた皆さんの取り組みを見ると、これからの学園生活の中で、必ず実践してくれるでしょう。

    4月29日(金)から5月1日(日)まで、中学1年生は、山梨県の河口湖方面で2泊3日の宿泊オリエンテーションを実施し、私も同行しました。

    出発の前日に学年集会を行い、宿泊オリエンテーションに向けての3つの目標を伝えました。

    (1)明るく元気に挨拶する

    (2)先生の話をしっかりと聞く

    (3)初めての集団生活をするにあたり、自分が言われて嫌なことを絶対に人に言わず、わがままな行動をせず、自らの役割をみつけ互いに高め合う。

     
    (1)と(2)はきっと大丈夫でしょう。(3)については、当たり前のことなのですが、なかなか難しいことなのです。人にはそれぞれの個性や好き嫌いがあって、つい自分の価値観・主張を通そうとしてしまい、不要なコンフリクトを起こしてしまうものです。集団生活の中で「互いを尊重し」、「相手の気持ちを思いやる」ことを学んでほしいと思います。

    しくじった際の大切なポイントは「素直に謝れる」ことなのです。相手の「嫌」という気持ちを察したとき、すぐに謝ることができれば、そこで人と人との気持ちは強くつながっていきます。そのため、この3つの約束をしっかり守ることで、この宿泊オリエンテーションを一人ひとりが楽しく過ごせ、良い思い出を作ることができると考えました。

    当日は幸いにも好天で、心配した交通渋滞もそれほどではなく、予定通り宿泊オリエンテーションがスタートしました。

    学園生活で、もちろん各教科の学習をしっかりして欲しいのですが、それ以前に麹町学園の生徒として必ず身につけて欲しいことがあります。

    • 力を合わせてひとつのことを成し遂げること。
    • 苦しいとき、つらい時に励まし合いながら頑張ること。

    それらのことを象徴する場面を、宿泊オリエンテーションの初日で見ることができました。現地に到着した当日の午後に、いくつかのレクリエーションを行った中で、「人間椅子」をしたときのことです。並んで輪を作り、その状態で一斉に各自が後ろの人の膝に座るというものですが、これが難しく、なかなかうまくいきませんでした。何度も何度もチャレンジし、最後に成功したときの子どもたちの姿を見て、上述した2つのことをまさに感じる場面であったと感じました。

    このほかにも、名刺交換、校歌発表会、青木ヶ原の樹海散策、トレッキング、ほうとう作りなど、宿泊オリエンテーションでの様々な活動の中で、これからの6年間で身につけて欲しいことを色々なかたちで体験できたと思います。

    生徒と教員が一丸となってのこの貴重な体験を通し、学園生活の素晴らしいスタートが切れたと確信しました。これからの彼女たちの成長が、なによりも楽しみです。

  • 「継続は力なり 学問に王道は無く、あるのは基本」

    “There is no royal road to learning.” (「学問に王道無し」)という言葉があります。まさにその通りです。学問には、王様に用意された近道や安易な方法などありません。つまり、「学ぶ」ということは万人に平等なのです。

    その基本は「継続」です。分からないからといって、途中で諦めたり、投げ出したりしては永遠に「理解」はできず、「学ぶ」ことから得る成果は期待できません。実に当たり前のことなのですが、それを実践することはとても難しいことです。

    しかし、「無理をせず」、同じペースで、コツコツとやっていけば、それがたとえ数cmであろうとも「前に進む」ことはできます。それを「努力」とも呼びます。成長するためには、必ずしも競争のように無理をすることが有効ではないのです。なかには、競争すると強いという子はいますが、マイペースでやっていくことでその学力を堅実に伸ばしていくタイプの子もたくさんいるのです。

    私の趣味が登山であることは以前の記事で書きましたが、若かりし頃、重い荷物を背負って山に挑みました。同じ山に登る人でも、軽装の人がいます。そういう人を見かけると、「山を甘く見ない方がいいですよ……」と、心の中でつぶやいてしまいますが、とはいえ相手は荷物が軽いわけですから、当然、追い抜かれてしまいます。こちらは重い荷物であっても、黙々と山道を登り続けるだけです。

    そして、頂上に辿りついたときには私の方が先に着いていた、ということが実は多いのです。それは何故でしょうか。軽装の人は早く登りすぎて、途中で疲れて休んでしまいます。こちらは、重い荷物ですからとにかく自分のペースでひたすら登っていきます。つまり、コツコツと進むことが結果につながるのです。まさに「ウサギとカメ」の話と同じです。

    少しずつでも「前に進む」姿勢。「継続は力なり」。少々古びた感のある言葉かもしれませんが、信ずるに値する不磨の言葉です。

  • 「中学で大きく伸びる子の共通項」

    2月11日と20日に、16年度入試合格者の生徒と保護者の方にお集まりいただき、「新入生オリエンテーション」を実施いたしました。

    その中で参加された皆さまに受験準備への労いとともに合格のお祝いを述べました。また、残りの小学校生活を有意義に過ごしてくださいとお伝えしました。そして、これから6年間で輝かしいみらいを築くために共に学び、自らの力を磨いて社会で求められる女性になりましょうとエールを送りました。これから中学生として成長するために素養と学力を大きく伸ばすための共通項について私の経験からお話しました。それは次の5つです。

    1)元気よく挨拶ができる
    2)人の話をしっかりと聞ける
    3)何事にも全力で取り組む
    4)時間を守る
    5)読書を習慣付けている

    いずれも特別なことではありません。保護者の皆さまが平素からお子さまに教えていらっしゃることだと思います。とはいえ、この5つのことが身についているかどうか、あえて申し上げれば、1つでも欠けていると伸びる素養も学力も大きく違ってきます。経験則ではありますが、その理由とは何でしょうか?

    それは「主体性」という言葉に集約できます。元気よく挨拶ができても、人の話をしっかりと聞ける子でなければ、それは挨拶することの意味合いが「習慣的な社交」となっているだけかもしれません。また、何事にも全力で取り組まなければ、時間を守ることが「習慣的な目的」となっているだけかもしれません。さらに大事なのは、読書を習慣づけているかどうかにあります。

    読書をすることによって、社会(世界)は広がります。そして、社会の様々な人に対するコミュニケーションは、「挨拶」から始まり、さらに人の言葉に対して「分かろう」とする態度が育つことによって様々なものに興味が湧き、「何事に対しても全力」で取り組むようになり、社会性が磨かれた結果として、「時間を守る」ことが自ずと身につきます。

    「習慣」で行っている場合と「自主的」に行っている場合は、長い目で見てその「主体性」の育成に大きな差が出てきます。前述の5つが揃ってこそ、子供の「主体性」、すなわち、自ら物事に興味を持って取り組み、その楽しさを知るという資質が備わるのです。

    麹町学園に入学されるまでの、あと少しの時間を、この5つの事を実践するために費やしてください。そこで育った「自主性」の芽は、中学高校の6年間を通して一生の財産となり、生涯学ぶことの楽しさを教えてくれます。麹町学園でその芽をともに育てて参りましょう。

  • 「麹町学園校長山本三郎より皆様へ新年のご挨拶を申し上げます」

    新年、あけましておめでとうございます。

    麹町学園は昨年、創立百十周年を迎え、本年よりまたその歴史を刻み始めます。

    英語に “centennial” という「百年」の単位を表す言葉と、”decade” という「十年」の単位を表す言葉があります。どちらも、「あることを成し遂げるための期間」の単位と解釈できます。麹町学園はその二つの年月を経てまいりました。

    その百十年の中で培ってきたものは「伝統」です。創立時の建学の精神である「聡明・端正」を引き継ぎ、そして「豊かな人生を自らデザインできる自立した女性を育てる」という教育目標・ビジョンを打ち建て、更に昨年は “VIVID Innovations Kojimachi” のスローガンのもと、これからの時代に「在るべき教育」への「改革」に向かうべく、そのためのプログラムを策定いたしました。

    そして、本年2016年はその「改革」へと具体的・実践的に邁進する年です。

    「伝統と革新」という精神は、「不易流行」という普遍的な考えに基づいております。「不易」とは「変えてはならないもの」、そして「流行」とは「時代に即した在り方を積極的に取り入れていくこと」です。

    百十年の「伝統」によって培われた「不易」とは、いかなる艱難辛苦にも耐え、常に一歩ずつ前進し、今後も建学の精神を継承することであり、その盤石の伝統の上に「在るべき教育の姿」へと積極的に「流行」即ち、「改革を断行」する、と云う事です。

    具体的に申し上げれば、麹町学園の「伝統」は中高の六年間、「真面目にコツコツと物事に取り組む生徒」を「細やかなサポートによりその力を確実に育てていく」ということです。百十年間の中で培ったその力は決してたやすく得られるものではありません。その上で「細かなサポート」を「時代が要請するグローバルな力の育成へとシフトする」ことが「改革」であり、その中核となるのは「英語教育力の向上」です。

    ただし、その「英語教育力」とは単なる「受験力」のみの向上を図るものではなく、「自分の考えをしっかりと伝えられるプレゼンテーション力」を養うことです。そのために様々なプログラムを用意いたしました。その詳細はぜひ麹町学園ホームページの “VIVID Innovations Kojimachi” をご覧ください。事例を一つご紹介すれば、「アクティブイングリッシュ」があります。本学園の英語教育は、「英語が好き」になることから始まります。それは英語の「四技能(聞く・話す・読む・書く)」を身につけるための大事な一歩であり、実用英語推進機構代表理事の安河内哲也氏監修による本学園オリジナルのアクティブ英語学習プログラムを実施します。

    昨年の麹町学園百十周年祝賀会の際にアイルランド大使アン・バリントン閣下より頂いた祝辞の中で「私は、間違いなく将来、麹町学園は二百周年を迎えると信じています。それは、この学園が将来に向かって進んでいるという事を私が知っているからです。」との言葉を頂きました。

    「革新」により、また新たな「伝統」が麹町学園には刻まれていきます。次の「十年:decade」、そして次の「百年:centennial」を経て、麹町学園は「自分の得意な分野をみつけ、そのステージで鮮やかな輝きを放つ」ことができる女性の育成を目指し続けます。

    2016年1月吉日 麹町学園校長 山本三郎

  • 「麹町学園 合唱祭に初めて参加して」

    11月21日(土)に、麹町学園恒例の中学1年生~3年生の「合唱祭」を実施しました。各学年の各組が課題曲と自分たちの選んだ曲との2作品で合唱を披露し、コンクール形式で行われます。

    私にとって麹町学園の校長に就任して、初めて参加する学園行事です。校長として、コンクールの審査員も務めさせていただきました。けっこう、プレッシャーがかかるお役目です。

    中学の生徒たちはこの日のために二週間前から、授業の始まる前、朝早くから学校に来て練習をしていました。

    朝、麹町学園の「おはよう運動」で玄関に立って、登校してくる生徒たちを迎えている時、校舎から合唱の練習をする歌声が聞こえてきます。学園前の通りを行く、朝の通勤途上にある方々が、その生徒たちのコーラスにふと足を止めて、麹町学園の校舎の方を見やる姿が見受けられました。私としては、その姿に、仕事に向かう一日の始まりに「一時の安らぎ」を覚えてもらえているのか、と感じ、嬉しさが込み上げてきます。

    この合唱祭は、生徒たちが自ら運営し、ゼロから創り上げていくもので、素晴らしい行事であると思います。

    審査員としての役目もあり、いささか緊張気味で合唱祭に臨んだのですが、生徒たちのコーラスの出来栄えに、そのようなことは忘れて聞き入り、感動さえ覚えました。生徒たちの歌声の中で、私は、あることを決意しました。

    合唱祭の締めくくりの挨拶で「この素晴らしい合唱祭を中学生だけで実施するのは勿体ない。来年からは高校1年生と2年生も参加する催事とします」と伝えました。それが先ほどの決意です。

    すると、中学3年生たちから大きな拍手が湧き起こりました。彼女たちは、今年で最後と思っていた合唱祭に、来年もまた参加できることに喜び、拍手してくれているのです。

    やはり、合唱祭は彼女たちの中でも特別な思い出になっていたのでしょう。中学だけで終わる事に寂しさを感じていたのかもしれません。

    思いもよらぬ中学3年生たちからの拍手という事態に、驚きながらも、自分の決めた事が彼女たちに喜びをもって受け入れられたことに、また感動を覚えてしまう一日でした。

  • 「英語科特別顧問 安河内哲也氏 アクティブイングリッシュ授業」

    11月28日(土)、麹町学園の英語科特別顧問である安河内哲也氏のアクティブイングリッシュ「模範授業」が、大築アリーナにて実施されました。第一部は、塾の講師の方を対象としたセミナーで、第二部は麹町学園の中学1年から高校2年までの生徒たち、そして第三部は保護者の方たちを対象として授業とセミナーが行われました。

    最初、第二部と第三部に分けず、生徒への授業を保護者の方たちにも参観していただく予定でしたが、安河内氏の「別々に分けてやるべきです」とのご意見により、それぞれに実施しました。麹町学園としては、安河内氏の負担軽減のために同時に行うことを考えていたのですが、氏の言われる通り、確かに対象が異なればその「関心」「伝えるべきこと」も違う訳ですから、その申し出通り、生徒と保護者の方々、別々に行いました。

    安河内氏のパワーは我々が気づかう程、ヤワなものではありませんでした。60分単位の授業は、まさにエネルギッシュそのもの。特に生徒たちへの授業に関しては「その潜在力を引き出す力」に満ち溢れていました。生徒たちの集中度は高く、自ら手を上げて質問し、答え、まさに授業の中に溶け込んでいます。

    私自身、長い教員生活の中で「知識伝達型の一方向的な授業」しか経験していない者から見るとまさに “Education” の “Educe” 、つまり「教育の本来的な姿」である「引き出す」力をつくづく感じてしまいました。そこに “Press”という「圧力をかける」スタイルとは全く違う“Educe” の力を感じました。はっきりと、麹町学園の目指す「英語教育改革」の姿を具体的に見ることができました。

    生徒たちの第二部が終わり、保護者の方たちへの「麹町学園の英語教育改革」の話が始まると、明らかに保護者の方たちの眼差しが安河内氏に吸いつけられています。保護者の方たちからはたくさんの質問が出され、講演が終わり玄関でお見送りした時にその余韻を表情に浮かべた保護者の方々から口々に言われました。「校長先生、早くアクティブイングリッシュを始めて、子供たちの英語力を上げてください」と、有り難いプレッシャーをかけられました。

    とにかく、生徒も保護者の方も、安河内氏の話を聞いている間、下を向いている人が一人もいないのです。改めて安河内氏のプレゼンテーションの力を認識させられました。

    その時の保護者の方々の出席数は百二十余名。私が麹町学園の校長に就任した時の所信表明では、五十余名の方々しかお集まりになられませんでした。そのことをあるPTAの会合でお話しすると、大受けはしましたが、これには苦笑いするしかないですね。

    間違いなく、麹町学園の「英語教育改革」はその一歩を確実に踏み出した、と確信しました。

  • 「英語科特別顧問 安河内哲也氏の紹介」

    文部科学省「英語教育の在り方に関する有識者会議」の委員である安河内氏との最初の出会いは、今年の7月下旬の事です。氏の大学時代の知人である本学園の講師を介してようやくお会いする機会を得ることができました。私は、麹町学園の「英語教育改革」のために、氏の力をぜひお借りしたいと以前より考えていました。

    押し掛けたようなものですが、すでに、気分的には「三顧の礼」で、私の「英語教育改革」についての考えを数時間ご説明しました。厚顔であろうと、この機会を得た以上、後には退けません。もう腹を括り、真摯にお話をしたところ、「なんと……!」としか言いようがないのですが、その「英語教育改革」に対する私の考えに共感をいただき、願い叶って、麹町学園の英語科特別顧問への就任に快諾をいただくことができたのです。

    これは、麹町学園がこれから臨もうとする改革 “VIVID Innovations Kojimachi” にとって、まさに絶好のスタートを切るための僥倖であると思います。

    以前の記事で、同氏との「アクティブイングリッシュとは」をテーマとした対談の中でそのプロフィールについてお伝えしました。その内容と多少重複しますが、ここで改めて私より安河内氏についてのご紹介をさせていただきます。

    安河内哲也氏は、財団法人実用英語推進機構代表理事、東進ハイスクール講師、そして、冒頭で述べた通り、文部科学省の審議会委員も務められています。来たるべき大学受験英語の「4技能化大改革」においての旗振り役をされ、中高一貫校の英語教育の抜本的な改革も提唱されています。

    安河内氏は論客としてもその舌鋒は鋭く、「かけ声ばかりで実体を伴わない改革では、教育にあらず」と評され、私との対談でも容赦なく鋭く切り込まれる実践派でいらっしゃいます。麹町学園の「英語教育改革」に対する具体的な取り組みと、それを実現するに当たっての覚悟を確認しながら、抽象論なしでの真剣勝負を重ねています。

    麹町学園の「英語教育改革」は、そのスタートに当たって、ひとつの大きな力を得ることができました。誠にありがたいことです。しかしながら、まだあくまでもスタートラインに立ったところです。

    安河内氏が麹町学園のホームページ内でアクティブイングリッシュについて説明している動画で熱く語られている通り、「英語教育改革」のためにやるべきことは限りなくたくさんあります。

    しかし、「生徒たちが楽しく自発的に、英語を学べる環境」を、麹町学園は、安河内氏としっかりタッグを組んで、必ず実現いたします。

    ▼麹町学園英語科特別顧問 安河内哲也氏 ご挨拶
    http://www.kojimachi.ed.jp/enter/setumei/20150727/

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