安全対策

学園紹介Guide

落ち着いた雰囲気の文教地区

麴町学園がある千代田区麴町は、国立劇場をはじめとする数多くの文化施設や、国会議事堂などの官公庁施設、そしてアイルランド大使館・イギリス大使館など、各国の大使館が点在する東京の中心エリアです。

周辺には皇居と緑あふれる数多くの公園があり、大学をはじめ数多くの学校が集まる文教地区でもあります。

麴町警察署も徒歩5分以内のところにあり、落ち着いた雰囲気と治安の良さに恵まれています。

外部侵入を防ぐ対策

来校者確認のため、登下校時以外は、出入口を事務室前に限定しています。他の出入口についてはオートロックシステムとテンキーシステムを導入し、また、受付を含むすべての施錠口に防犯モニターを設置、侵入者の監視を行っています。

その他、校内の使用頻度の低い特別教室については施錠し、必要に応じて教職員がその都度、開閉するようにしています。また「防犯マニュアル」を作成し、全教職員に配付しています。麴町警察署の指導の下、「不審者対策講習会」を催し、実地訓練も含め教職員全員が受講することを必須としています。

家庭との連絡・連携

学習指導や生活指導をはじめ、学校におけるさまざまな指導に関して、家庭との連絡・連携を重視し、相互に綿密なコミュニケーションを図るよう心がけています。

  • 本校では家庭からの欠席・遅刻などの連絡をオンラインで申告できるシステムを導入しています。
  • 担任教員は特に、欠席・遅刻・早退の生徒の所在を常に明確にするため、オンラインシステムや電話で家庭と連絡を取り合い、状況を正確に把握します。
  • 本校ではカードリーダーを導入しています。朝・帰りの際に、生徒手帳に入っている身分証明書を専用の機械にかざすと認証されるシステムです。「ピッ」と音が鳴り認証されると、登録されたメールアドレスに登下校したことが配信されます。
  • 生徒に対しては、下校時刻の遵守を徹底し、放課後の下校時間延長については、届け出制にするなど、所在の把握に万全を期しています。

防災対策

地震等の災害に対して以下の対策を講じています。

  1. 2002年に建て替えた校舎は、最新の制震構造で倒壊を回避するように設計・施工されており、校内にいる方がより安全な環境が整っています。
  2. 生徒一人あたり3日分の食糧であるビスケットや非常用アルファ米・インスタント味噌汁の他、毛布・防寒防水シート・下着・医療用品などを常時貯蔵しています。
  3. 2007年に「大震災マニュアル」を作成し、関係者全員に配付しています。生徒の在校時に大震災が起こり、生徒が帰宅困難に陥るなど、不測の事態に迅速な対応ができるよう、具体的な対処法が記載してあります。また、帰宅困難に陥った方にも対応いたします。
  4. 「緊急お知らせメール配信システム」を導入し、災害時に学校から家庭への連絡がスムーズに行えるようにしています。
  5. 学園敷地内にある「風力・太陽光発電システム」には、浄水機能も搭載されており、プールの水を飲料用・医療用として使用できます。また、停電になった場合は、自家発電装置によって、必要な電力が供給できます。
  6. 校舎内の各階に、発電機・投光器・大型ポリタンク・ポータブルコンロ・担架などの入っている大型救急箱を設置しています。
  7. 校内での避難訓練を年3回実施し、地元自治会・千代田区・消防署とともに行う地域ぐるみの避難訓練にも参加しています。

震災時の麴町学園の取り組み

2011年3月11日14時46分に起きた東日本大震災で、本学園の校舎も大きく揺れました。2002年の新校舎建設時に制震構造の建物にしたため、全体で大きな損壊はなかったものの、校内には中学生約550名がおり、生徒たちは未曾有の揺れにパニック状態になりました。

2007年に「大震災マニュアル」を作成し、教員・各家庭に配付してありましたので、混乱もなく対応できたように思います。当時は期末テスト中で、高校生の大半は学校外におりましたので、高校の担任陣は各家庭と連絡を取り、生徒の安全を確認しました。また、校内に残っている中学生に対しては、帰宅手段となる電車もことごとく大混乱に巻き込まれていたため、校内で一晩を明かす方が安全であると判断し、全員を大築アリーナに集め、就寝するよう指示し、備蓄してあった毛布や食料を調えました。夕飯にはクラッカー一缶と水1.5リットル、朝食には非常食の五目ご飯とインスタントのお味噌汁を用意しました。

電源については、学園の駐車場の一角に風力・太陽光発電装置を設置してあります。バッテリーが内臓されており、非常用の電源供給源となる設備で、浄水装置もついているので、屋内プールの水を1日300リットル浄化でき、飲料水としても消毒用としても使える水の供給が可能となります。幸いなことに当日は停電等にはなりませんでしたので、これらの設備を使用するまでには至りませんでした。

生徒たちの所持する携帯電話(許可を受けているもの)も、通常は校内で電源を切るよう指導していますが、家庭との連絡を取るために解禁し、また、学園ホームページ上でも校内のようすが家庭にも随時わかるようにいたしました。震災発生時に校内にいた教員は、一晩中交代で生徒の保護にあたったり、迎えにくる保護者への対応をしたりしました。生徒たちも不安感を抱き疲労困憊していましたが、時には歌を歌うなどして互いに励ましあいながら一晩を乗り切りました。

12日には、全校生徒の利用する各路線の状況を調査し、概ね安全が確保できたと確認した10時頃に帰宅させました。地震によるケガ人や病人は皆無でしたが、心のケアは全生徒に対し重要と考え、本学園のカウンセラーと協力しアンケートを作成・実施し、ナイーブになりがちな生徒たちの気持ちのケアを行いました。

今回の大震災という経験を通じ、改善すべき点も多々見つかりました。今後また検討を重ね、早急に対応を考えてまいります。当日の本学園での取り組みについては、「クライシスマネジメント協議会」のサイト内(http://www.crisis-mc.org/sp_edition/110524_1/index.html)でも紹介されていますので、ご覧ください。

情報通信に関する安全管理

インターネットを教育ツールとして考えたときの有用性はたくさんありますが、さまざまな利用者がさまざまな目的で利用することが前提であるため、ネット上には成長期の子供にとって有益とならない情報もたくさんあります。

校内に設置しているパソコンや生徒が持っているタブレットには、生徒が危険なサイト・不要な情報にアクセスしないよう、閲覧を制御するためのフィルタリングソフトをインストールしています。

さらに、携帯電話の利用についても、基本的なルールやマナーを学ぶと同時に、複雑巧妙化する犯罪に巻き込まれないようにするために、自己防衛の知識を身につけるよう指導を行っています。こうした安全指導は、入学後、麴町警察署のスタッフによる講演を聞くとともに、日常生活における指導の延長線上にあるものと考え、HRや道徳の時間等で、具体的な事例を交えながら指導を行っています。

風力・太陽光発電システム

災害時の備えとして、都市部での利用に適した静音で稼動効率の良い小型風力・太陽光発電システムを敷地内に設置しました。普段は街路灯として機能し、災害時には学園を含めた地域の独立電源として浄水器・通信・照明などの電源として機能します。

生徒は風車が回っている様子を見ることで、防災に関して再認識すると同時に、本校舎屋上に設置されている太陽光発電パネルと同様に地球温暖化の防止対策を考える機会にもなっています。